ある程度経験を積んだ病棟看護師が、転職を考えることは珍しくないです。
夜勤のないクリニックに転職する人もいれば、ワンランク上の看護を目指し、ICU看護師になる人もいます。
ICU看護師になるには、生半可な気持ちだと務まらないと言われています。
ICUに運ばれてくる患者は診療科がばらばらで、その上重症の人が多いからです。
解剖生理は全身を理解していなければいけませんし、疾患についても然りです。
全身のアセスメントをいち早く行えるようになるためには、毎日勉強しなければ間に合いません。
それに加えて、検査の種類やその結果の意味、薬剤の薬効なども覚える必要があります。

また、ICUは救急患者のみならず、術後管理の必要な患者も運ばれます。
呼吸や循環、代謝などを集中管理する必要があり、容態変化に注意を払うことが大切です。
そして、改善してきたら早期に離床し、リハビリを始めるのが重要です。
それ始める時期や中止基準、禁忌などもしっかりと理解しておく必要があります。

毎日勉強でしんどい、プライベートを楽しめなくて辛い、と言う看護師は少なくないです。
しかし、それもこれも全て患者の命を救うための努力です。
辛くて辞めてしまう人もいますが、ICU看護師の多くは自分に厳しく、鍛錬を重ねています。
勉強の継続は必要不可欠ですが、周囲のスタッフが高い意識を持っていることで引き上げられるという人もいます。
諦めなければ、ワンランク上の看護師になれるでしょう。
仕事にやりがいを感じたい人には、うってつけの病棟かもしれません。